石徹白の地域共同作業
2018.04.16 いとしろの徒然
週末は公共建物の雪囲い外しの作業(結の作業)がありました。
雪が深い石徹白では、建物が雪に埋もれたり、雪の重みで押しつぶされるのを防ぐため、個々の家だけでなく、学校やお寺も秋に冬の準備として、雪囲いをします。
雪囲いをすると、外の冷気も遮断してくれるメリットもありますが、同時に太陽の光も遮断されて、家の中が暗くなりがち。
長い冬が終わり、ようやく雪も解けて雪囲いも外れると、家に光が差し込んで、あー!春だー!!と実感します。
今回のような地域の共同作業は、まさに住民総出で、だいたい一家に一人が参加するので、普段あんまり出会わない方にも「お~久しぶりじゃなぁ」と声をかけていただいたり、近況報告できたりして、私は楽しく参加させていただいています。
地域にこのような相互扶助の作業が当たり前に残っていることにとても感銘を受けていたのですが、地域の青年リーダーYさんに言わせると、呼びかけて作業するのはもはや「結い」ではないと、本来は一人が作業をしていたところに、自然と人が集まり作業を手伝うのが「結い」なんだと、という話を聞き、なるほどと思いました。
現在では’地域の務め’として、自発的でない共同作業は「結い」ではないというYさんに、並々ならぬ石徹白愛を感じたのでした。少しずつ変わりゆく地域の体制があっても、石徹白の精神が若い世代にきちんと引き継がれていることや、自発的でないにしても、仕事が休みの日に(または仕事でも)、都合を調整して地域の共同作業に住民のほぼ全世帯が参加することが、尊いなと。心を打たれます。ちなみにいとしろカレッジの第6回は、この地域作業(秋版)に参加していただきます。
この週末は個人的にも地域の方々とお話する機会が多かったので、石徹白の人々の心意気というか、懐の深さを改めて感じる2日間でした。
石徹白にもようやく桜が咲き、いい季節を地域の皆さまと感じられることに感謝して。